iOS 12 Measureアプリ

iOS 12より新たに仲間入りしたMeasureアプリ. カメラに写ったものの長さをとても簡単に測定できる,非常に画期的なアプリだ. 今回はiOS 12 Public Beta 2でMeasureアプリを使ってみた感想を書いてゆく. 利用デバイスはiPhone 6Sだ.

CDアルバムジャケットを測定

まずは床に置いたCDのアルバムの寸法を測定してみた. 以下がその様子を収めた動画.
ご覧の様にアプリを起動させたらカメラを上下左右に動かしてキャリブレーション(調整)してあげる. すると画面中央に円が現れキャリブレーション完了を知らせてくれる. この円は写っている面に合わせて角度が変化する. 四角いものを認識すると自動的に黄色い点線でその物体を囲ってくれるので,そこをタップ. するとその寸法が表示されるのだ!
縦13cm
横14cm
上が実測値. なんということか! 誤差が無い!! Measureアプリでは測定結果の数値をタップすることで,面積やらインチ(ヤード・ポンド法)での数値やらを表示してくれたり,その数値をクリップボードにコピーすることまで出来る. まだiOSはβ2であることを考えていただきたい. 素晴らしい精度だ!

レコードジャケットを測定

今度は少し大きなものを測定. レコードジャケットだ. 加えてメジャーを置いて見た. 始点と終点を任意に決めて,その距離を測る機能もあるので,どれほどの精度で測定出来るか,実際にメジャーと比較してみようという魂胆である.
Measureアプリによるとレコードジャケットの寸法は31cm真四角とのこと. 右上のClearボタンをタップすることで測定結果を消すことが出来,新たな測定が出来るようになる. 画面中央下部にある大きなプラスボタンをタップすることで始点を決めることが出来,その後カメラを動かすとその始点からの距離を測ることが出来るようになる. 今回は床に置いたメジャーに沿って長さを測ってみた. 30cmと表示が出た所でもう一度プラスボタンを押し,終点を決める. メジャーの30.5cmあたりのところを指していたが,それでも誤差は約5mm. ちなみにMeasureアプリの最小単位は1cmなので誤差というよりは仕様と言った方が適当か.
上が実測値. 画像をクリックすれば拡大して見ることが出来る. 実測値は縦31.3cm,横31.5cmだった. これも,最小単位が1cmであることを考えれば正確な測定が行われたと言って良いだろう. もう一度口にしてしまうが,β版にしてこの精度… 恐るべしARKit 2! 近い将来より細かな,それこそmmオーダーの測定も可能になりそうな技術である.

補足

今回は非常にSFチックなAR技術についての紹介をした. 使ってみて興奮しっぱなしであった. 仕組みとしてはiPhoneに組み込まれているジャイロセンサー/加速度センサーにより,iPhoneが空間中をどのように動いているか推測し,またカメラから入ってくる映像情報と組み合わせ,機械学習により大きさを推測しているとのこと. しかし,それだけの情報でcmオーダーの測定が高精度に行えてしまうとは,もはや魔法の域である. アーサー・C・クラーク氏のお言葉をお借りすれば,
高度に発達した技術は魔法と区別がつかない
まさにそのとおりである! 今後更に発展し,精度がより向上すれば,産業界にも導入されることだろう. 最近のAppleはハードウェア面での驚きが少ない,と言った旨の声をチラホラ見聞きするが,ソフトウェア面でのブレイクスルーはすでに起こっているのだ!
水準器アプリ
ちなみに,Compassアプリにあった水準器(Level)はiOS 12からはMeasureアプリに統合される模様(まだβ版なので変更の可能性はあるが,恐らくこのままリリースされることだろう). Compassアプリはその名の通りコンパス機能のみとなった. iOS 12の正式リリースは今秋. 今から楽しみで仕方ない🌝
6956642527133882331 https://www.storange.jp/2018/07/ios-12-measure.html https://www.storange.jp/2018/07/ios-12-measure.html iOS 12 Measureアプリ 2018-07-14T22:06:00+09:00 https://www.storange.jp/2018/07/ios-12-measure.html Hideyuki Tabata 200 200 72 72